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中学完全給食、北九州市の全校長が反対表明
北九州市の北橋健治市長が意欲を示している市立中学校の完全給食実施について、市内の全63校の校長が反対を表明している。「給食費未納の対応に追われる」「大量の食べ残しが出る」などが理由。生徒の健康への願いは共通しているが、主張は平行線をたどっている。 市内の中学校の生徒たちは現在、弁当を持参しており、給食は牛乳だけ。北橋市長は公約で、主食やおかずを提供する完全給食の実施に向けて取り組むと表明している。このため4月に市内の教育、農水産業関係者、有識者ら18人で構成する「市食育推進会議」を設置し、今後、会議での検討を経て、来年度にモデル校で試し、全校実施に移行するとしている。 市教委によると、校長側からの完全給食への反対意見が出されたのは6月5日に開かれた同推進会議・第3回会合。この席上、中学校長会から選出された委員の石田英久・黒崎中校長は〈1〉弁当により、親子のきずなを確認している〈2〉給食費未納の懸念がある〈3〉大量の食べ残し、量が足りないなどの問題が発生する〈4〉教員の配膳(はいぜん)や後片付けの指導時間が発生し、休憩時間の確保が必要――などと指摘。「63校の校長全員が反対している」と発表した。 他の委員からは「母親の愛情を感じるには弁当作りが重要だ」「働く母親からは給食が望まれている」など、様々な意見が出された。同会議では、完全給食を実施している他都市の事例視察や、市民アンケートを行う予定という。 北橋市長は13日の市議会一般質問の答弁で、「子供たちにはバランスの取れた食事が必要。共働き世帯など、弁当を作りたくても作れない家庭への子育て支援にもなる」と意義を強調。「慎重意見があることは承知しており、乗り越えるべき課題もある。会議で円滑に合意されることを期待している。とにかく、モデル校でやって、議論することが大切だ」と述べた。 石田校長は読売新聞の取材に対し、「教職員の負担が大きいことを知ってもらおうと、反対を表明した。食育が目的というが、食育は家庭でのしつけが最重要で、完全給食をすれば子供たちの食習慣が改善されるものではない」と話している。 ◆ 保護者らの関心が高い問題だけに、同会議は一般に公開している。しかし、日程は開催の3、4日前に市HPで告知されるだけ。このため、傍聴者は1、2回目が各2人、3回目は10人にとどまっている。事務局の市教委企画課は「委員の日程調整を優先し、市民にうまく告知できなかった。4回目以降は改めたい」と話している。 |